カテゴリ:本( 22 )
グミ・チョコレート・パイン—グミ編—/大槻ケンヂ
a0016447_332267.jpg青春時代とは、どんなものだろうか。
人それぞれ、きっと形を変えて存在する
或はしていたものだと思うのですが、
私の青春時代はこの本になんか似てました。
見栄を張る、意地を張る、去勢を張る、
暗中模索、七転八倒、まさに背水の陣、
鬱屈として、みっともなくて、平行線で…
でもぜーんぶ、自意識過剰!!
あゝ素晴らしきハイティーン時代、です。
もうあの頃は二度と訪れることはないんだと、
あの頃のように振る舞えないことを知って
寂しく思いつつもホッとするような私たちはもう大人なんだなと
やっぱり寂しく思ってしまったりするのです。

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by naho929 | 2005-08-15 03:04 |
空中庭園/角田光代
a0016447_147936.jpgこの方の本は初めて読んだのですが、
地に足のついた、実に質実剛健な文章だなあと思いました。
きっと、ただのロマンチストではないと思います。
卑猥とか言ってる場合ではないこともよくご存知なので、
私はとても好きです。
登場人物それぞれを章ごとに一人称にして描く手法。
サルトルやドラクエ4を思い出します。
更に家庭という、おおよその誰もが知っているテーマ。
おそらく代表作になるであろう、明朗快活な読み心地でした。
どんな皮だって、剥けば実があるんだぞ。
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by naho929 | 2005-08-15 02:35 |
青女論/寺山修司
a0016447_1425766.jpg最近、通勤に音楽が聴けなくなったので
(ipodの音飛びが激しいため)
(↑一応片耳だけは聴けるのです)
本を読むようになりました。
久しぶりに読んだので、
内容をほぼ忘れていました。
今更読んでもふむふむと賛同してしまいました。
突っ込みどころもあるにはあるんですけどね。
いわゆる世の、私以外の女子が読むと何と思うのかなと
ちょっと他の人の意見が聞いてみたいです。
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by naho929 | 2005-08-15 01:46 |
ハイネ詩集/片山敏彦 訳
a0016447_19143183.jpg人間の感情なんてきっとごくシンプルなもので、
とどのつまりは、
うれしいとか
かなしいとか
たのしいとか
くるしいとか
そういう共通因子に行き着くものだと思います。
詩はその核に辿り着くための
迷路のようなものだと思います。
その迷路にも色んな道順があって、
遠回りしたり、真っすぐな道を発見できたり、
十人十色の解析方法があると思います。

ときたま、詩が聴こえなくなるときがあります。
そしてどうしても解けない迷路もあります。
できることなら、どんな迷路に出逢っても
中心まで辿り着けるようになりたいです。
そんな豊かな人間になりたいと思います。
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by naho929 | 2005-02-05 19:39 |
カーヴァーズ・ダズン/レイモンド・カーヴァー
a0016447_253057.gif他愛のない日常というのは、
穏やかな下流域の川の様子によく似ていると思います。
時間というものは、流れて行くのか、積み重なるのか。
それは哲学的な問題になるのでこれ以上は言及しませんが、
1つの水の分子は、白線で仕切られたコースを直進するのではなく、
ゆらゆらと所在無しに、でも急激に速くなったり飛沫になって弾け飛んだりせず、
いわば中途半端な身振りのままに進んで行くと言える気がします。
すべての質問に、答えたり答えなかったりしながら、
すべての選択を、選んだり選ばなかったりしながらです。

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by naho929 | 2004-11-18 02:49 |
スティル・ライフ/池澤夏樹
a0016447_1183083.gifこんなに素晴らしい作家を、
恥ずかしながら私は今まで知りませんでした。
分別好きな私たちは、
人やものや事柄を緻密にカテゴライズしたがるけど、
本当は全ては1つの平面上に並べられていて、
規則や偏見云々ていうのは
自作自演のままごとみたいなものなのかななんて、
この本から湧き出ていたすごく小さな取っ掛かりから、
考察を展開することができました。
とにかく雪の描写が素晴らしく、まるで遠い日の
雪の降るのを初めて目にしたときを思い起こさせたかのような、
新鮮な感動を与えてくれました。
それはもう立派に経験と記憶できるほどです。
これから同じように雪の降るのを体験しても、きっと私にはこんなふうに、
全身をそばだてるような感じ方はできないだろうなと思います。
池澤さんの宝石の繊細さがとても羨ましいです。

そして、私が読んだのは中央公論新社から出ている文庫版なのですが、
須賀敦子さんという方が書かれた解説もとても素晴らしくて、
波打つように感銘を受けました。
ピンぼけの画面が急に鮮明になるような感じです。

世界の素晴らしいものごとを、もっともっと知りたくなりました。
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by naho929 | 2004-10-24 04:31 |
白猫亭〜追憶の多い料理店〜/宇野亜喜良
a0016447_0533380.jpg過ぎた恋は思いのほか美しく、
美味しく見えてしまうもの。
料理を食べたら無くなってしまうように、
消えてしまった恋愛達は、所詮は生きるための
消費燃料でしかなかったのかも知れません。
でもあの時摂取したエネルギーが、
今もなおこの身体の一細胞として動作しているであろうことも忘れてはいけないと思います。

友達がくれたプレゼントです。ありがとう、愛してる!
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by naho929 | 2004-10-21 00:52 |
西荻夫婦/やまだないと
a0016447_1892668.jpg久しぶりに漫画を読みました。
やまだないとさんの作品はぽつっと読んだことがあった気がしますが、ちゃんと読んだのはこれが初めてではないかと思われます。

タイトルもとてもセンスが良いですね。
名は体を表すという、正にそのとおりって思います。

形を持つものは例外なく、先端にある無に向かって歩みを進めて行くものですが、
それは目に映らないものにも当てはまるんだと、
よく温度のない頭の隅で思うことがあります。

例えば人の思いや記憶や感情や意志や、
ぬくもりや驚きや悲しみや愉しみなどですが、
それらは角度の違いはあれども、
出発点を境に傾いてゆくしかないんだろうと思って、
でもそれは大自然の摂理でどうしようもないんだと、
だましだまし、途中でおそるおそる確かめながらも、
日々を辿れば夜が明けて、また朝が来るもんだよなーなんて思ったりするループを
空気のように自然に描いてくれている本だと思いました。
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by naho929 | 2004-10-13 18:32 |
オオエ ゴダール アフター ダーク
a0016447_160481.jpg最近、映画の感じ方の違いについてよく考えます。
人によってここまで感想が変わるものなんだなーと、
本当に興味深いです。
だから、「これは良い映画、これは悪い映画」と、
一概に分類することはできないなと改めて思います。
それはやっぱり、映画とは1つの物語で、
人生もやっぱり1つの物語で、
虚像か現実かを隔てる垣根は案外おぼろげなものですから、
同じ流れとして混在して考えやすい気がするのです。
今までに実感した生の記憶から、
本やスクリーン上の出来事を連結させて繋げていって、
それが無意識下で発動される感性のスイッチとなるのだと思います。

だから人によって、強く印象が残る箇所も違う訳ですね。
それは多分、今までの人生経験の中で強く印象の残っている箇所とリンクしていて、
あまり強い印象を感じたことのない人は、
きっと映画からもそれほど感銘を受けることがないだろうと思うのです。
そこにあるのはきっと、想像力の器の違いです。

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by naho929 | 2004-10-04 15:45 |
偶然の音楽/ポール・オースター著 柴田元幸 訳
a0016447_2302312.jpg偶然と言う言葉の意味するもの。
それはとても孤独で、それ以外何ら理由を必要としません。
全ての偶発的な出来事は、『偶然』の一言で、こと足りてしまうのです。
言わば人生なんて、そんなもの。

…そんなもの?

私は何にでも必ず理由があるのではないかと妄想していました。
そして向い風に立って、それを信じようとしていた気がします。
理由がある理由を、躍起になって捜していた気がするのです。
ところがこの小説の中盤で、主人公のナッシュは、相棒のポッツィに、
「…お前はつまり、何か隠された目的ってものを信じたがってる。この世で起きることにはちゃんと理由があるはずだって信じ込もうとしてる。神、運、調和、何て呼ぼうとおんなじさ。そんなのは事実を避けるための寝言さ。物事の真の姿から目をそらす手段なだけさ」
とのたまいます。
私は一緒になって、何かの制裁を受けている気がしました。
でも、そう信じた彼の行く末は…?

物語のなかで、残念ながら真理の答えは明確にされてはいませんが、
それゆえに、読者には100の、1000の、10000の答えが用意されています。
彼(オースター)は、罪作りなほどにお茶を濁すのが巧いです。
ですから私は、そんなラストも容易に想像できましたが、
そこで絶望的になるのはオカド違いってものです。
物語が劇的なほど、読者に与えるパルスは大きいはずですので。

とりあえず、面白いので是非読んでみて下さい。
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by naho929 | 2004-09-07 02:42 |