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2004年 06月 22日 ( 3 )
ロスト・チルドレン/ジャン・ピエール・ジュネ
coverジュネと聞いて思い浮かぶ作品は何でしょうか。
『アメリ』『エイリアン』『デリカテッセン』…
どこをめくってみてもそこは多面のうちの一面でしかなく、
別のをめくってみてもまた、
そこはさっきのとは違う側面であることを知ります。
でも一連のフィルムを鑑賞すれば、彼の作品には、
一貫して確固たるかたちがあることに気づくはずです。
小物や衣装・セットはもちろん、
人物の描写、設定からフィルムを支配する色までとにかく、
「美」を追究する貪欲なまでの姿勢には、感動すら覚えます。

この『ロスト・チルドレン』では、
衣装をゴルチェが担当したことでも話題だったようですが、
映画のグロテスクな美しさに、絶妙なマッチングで華を添えていると思います。
私は夢想家気味なところがあるので、
言うまでもなく『アメリ』が大好きなのですが、
それに比べるとやはり、完成度が劣る気がします。
なぜかと考えると、この完ぺきなまでのファンタジー世界、
その詳細を描くことに時間がかかりすぎて、
本当の意味で主幹として存在しなければならないはずの、
人物の叙情性がいまいちつんつるてんになっているように感じられるのです。
特にワンの人間性、ミレットが彼に魅かれる理由付けなんかに
もっと焦点を合わせることができたならば、
ストーリーがもっと劇的に展開していったように感じます。
でもそのシュールさが、
ジュネの美学なのかも知れないとも考えられるのですが。

とにかく、2時間弱の枠内でこの壮大なストーリーをここまで、
しかもこの完成度で完結させたことは、
天才の偉業としか思えません。
ブラボー!!また何度も観たいです。
by naho929 | 2004-06-22 15:19
先週最期の1時間
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嵐の前の夜、表参道のビルの切れ間から空を見ました。
雲のまだらが恐ろしい速さで流れ、
湿って重い夏の風が、まるで実体を持たない何かのように、
間と言う間をすり抜けて逝きました。
都会の空は何処を見ても何らかの固定物が邪魔するので、
風が吹いて雲が流れると、その様子が相対的に目に映って、
より鮮明に印象に残ります。
いつもは背景でしかない空がその瞬間に、
動画を写し出す巨大なスクリーンとして異化されます。
そんなとき空を見ながら歩くと、
いつもより自分が速くすすんでいるようなそんな気になり、
ふと足を止めてみると実は雲が風に吹かれているんだと思い知り、
でもそんなときは止まっていても何だか自分も動いているような気分になり、
日曜の夜の表参道は人が1人もいなくて、
「止まっていても何だか自分も動いているような気分」
に浸るには最高のロケ地となり得ていたのでした。

  そう言えば学生を卒業してもう3年になるけれど、
  まわりはこの雲のように著しく動いている気がするのに、
  実は私自身は今の状態のように、
  石のようにじっと留まっているだけなのではないだろうか。


自分の責任で生きるようになって、丸3年経ってしまいました。
正しい道を選んでいるかどうか、まだ解らないので、
この3年が無駄だったのかも知れない可能性を思うと、愕然とします。
もちろん誰もが正解を知らずに歩いているのだから、
皆に公平に訪れる苦悩だと思うけれども、
どこかに近道や抜け道があればいいなと、
やっぱり常に思ってしまいます。
いつもこんなことばかり言ってるような気がするけれども。
by naho929 | 2004-06-22 03:51 | 思うこと
続・1000000人のキャンドルナイト
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今日は夏至本番ということで、
ついに1000000人のキャンドルナイトに便乗してみました。
予定では友達と蝋燭を囲んでディナー&アルコールコースだったのですが、
嵐のためやむなく断念。
家で1人で蝋燭ともすのもなんだなあと思い、
せっかくだから駅前のカフェで1人ディナーを奮発することにしました。

雨が止んだスキに、大急ぎで帰宅すると、駅に到着したのがぴったり20時でした。
店内のお客さんは結構それ目当てで来ている人も多くて、
やっぱり誰かと一緒に来たかったかなぁなんて思いつつも、
エビスの黒と夏野菜のピザを頼んで蝋燭の明かりで本を読んでいると、
意外なほどの充実感に大満足でした。
外は台風で風がびゅーびゅー吹いていたけれど、
それが非日常のわくわくを喚起させて、
(どっちかというと避難訓練的な、寸止めだからこそのわくわく感ですが)
少し興奮を煽られたりもして…。
というか、ここのカフェの料理は、
そんじょそこらのおしゃれ界隈のへったくれカフェなんか
比べものにならないくらい美味しいのです。
だからその充実度も大いに貢献したかも知れません。
ちなみに明日は友達のライブなので、
20時にはエコどころか、
電気使ってなんぼの世界に浸っていることでしょう。
よって今年のキャンドルナイトはこれにて終了、です。

いやしかしこの企画、イベント好きな日本の国民性にはすごく浸透しやすいんじゃないかなあと思います。
年ごとと言わず、「毎週○曜日はキャンドルナイト」
みたいな乙な流行が板についたらいいななんて思いました。
by naho929 | 2004-06-22 00:51 | 思うこと